破壊的なイノベーションの威力

破壊的なイノベーションの威力

コンセプトはあっても他社が真似出来ないイノベーションをすることで、大きく売上を伸ばした会社が存在します。

例えば、ネスプレッソはネスカフェで知られるスイスの食品会社ネスレが販売しているエスプレッソコーヒーです。

こちらは粉状にひかれた最高級のコーヒー豆が小さなカプセルに密封されており、 コーヒーメーカーに水とカプセルをセットするだけで香り豊かなコーヒーを楽しむことが出来ます。またカプセルを変えることで様々なコーヒーを楽しむことが出来ます。

売上が4年で12倍になったネスプレッソの戦略

「簡単に最高のエスプレッソを自宅で楽しめる。」というコンセプトのもと、販売を開始したこの商品はそれまで自宅で作るコーヒーは美味しくないからコーヒーショップでコーヒーを飲むという常識を覆し、売上を4億ドルからたった4年で売上が全世界で12倍の50億ドルに引き上げました。

特許でもある抽出時の気圧を高めたことで、今までになかった深い味わいを楽しむことが出来、このデバイスを買う人はコーヒーが好きな人のためネスプレッソ専用のカートリッジが定期的に売れることになります。

こちらのビジネスモデルは約3万円のエスプレッソマシーンと、エスプレッソを淹れるための70円のカプセルを販売するといういわゆる「替刃モデル」という戦略で大ヒットしました。

Nespresso

iPhoneのコンセプト

また、iPhoneも破壊的なイノベーションを起こし、市場を独占していきました。

初代iPhoneは2007年1月のMacworldで、当時「Apple Computer」のCEOだった故スティーブジョブズ氏が発表しました。

当時のプレゼンテーションは非常に印象的なもので当時絶大な人気を博していた音楽プレイヤーである「iPod」の新型と、 「携帯電話」、新しい「インターネットデバイス」の3つの新製品を披露するとしこれが1つのデバイスであるとしてiPhoneを登場させました。

当初は懐疑的だったiPhone

しかし初代iPhoneは当時日本で当たり前となっていた3Gに対応しておらず、またカメラも200万画素とそこまで目覚ましいものではありませんでした。

また米国のみ、かつAT&Tでのみ発売されたため、特に日本では、初代iPhoneの性能との比較から、 iPhoneが携帯電話市場において、そこまで大きな影響力を持たないのではないかと見られていました。

ソフトの進化で端末の機能が向上

iPhoneに否定的だった当時の論調と比べて、現在のiPhoneのシェアは先進国で引き続き40~60%の販売シェアを誇り、モバイル産業全体の利益のおよそ60%をAppleのみで占めるほどの高収益性を維持しています。

対照的なのが、iPhoneが登場した際に懐疑的だった日本の携帯電話端末メーカーでスマートフォンが全盛の時代となり、撤退が相次ぐ結果となりました。

当時は携帯電話会社が企画に参画し、ベースとなる技術や標準機能を策定し、その仕様に沿ってメーカーが端末を作るという体制で、新しいハードウェアで新しい機能が使えるようにしてきました。

しかしスマートフォンの時代になり、OSはAppleとGoogleが握り、ソフトウェアの進化によって端末の機能向上が進むパラダイムへとシフトしていきます。

ユーザーは新しい機能を、端末を買い換えずに使えるようになり、最新OSにさえ対応すれば、遜色なく使えるようになり、iPhoneにとって優位な市場環境となったことも大きな要因となっています。