東大卒の経済産業省の官僚が次に選んだ仕事

東大卒の経済産業省の官僚が次に選んだ仕事

2011年8月のニューヨーク・タイムズ紙で米デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソンさんの研究が発表されました。そこには「米国で2011年度に入学した小学生の65%は、大学卒業時、今は存在していない職に就くだろう」とありました。

確かに、3DプリンターやAIといったものは最近になってようやく日の目を見るようになりましたし、昔就職ランキング上位に君臨していた、山一證券や、リーマンブラザーズといった会社は現在存在しません。また、CD全盛の時代はレンタルビデオ店でビデオ・DVD・CDのレンタル利用者が沢山いましたが、インターネットの普及によって、今ではオンライン上でわざわざレンタルせずとも楽しめます。

ITやグローバル化の影響で業界や会社のライフサイクルが以前と比べて相当短くなってきており、2050年には高齢者が人口の40%の世界が待っている日本ではその可能性は十分ありえるでしょう。

・東大卒で経済産業省というキャリアを捨てるということ

東大卒で経済産業省というキャリアを、20代で捨てた方がいます。陶山祐司さんという方です。陶山さんが経済産業省を辞めた経緯はこちらに記載しておりますが、(「経済産業省を辞めて、僕が本当にやりたかったこと – Life haker」)

経済産業省を辞めた理由を端的に述べると「このままの暮らしは数年以内に崩壊する、という危機感を強く持ったから」だそうです。少子高齢化の進行、財政赤字の増大、経常収支の赤字転落、不安定性を増す国際情勢。といったものです。

・ベトナム人から見た日本

ベトナムで働いている陶山の友人は、ベトナム人は、日本人の1/10の給料で10倍働くと言っています。(数学に強く、二ヶ国語以上を使いこなすほど優秀。)

そんな姿を見て日本は、激しい国際競争のまっただ中で、今後、ますます新興国からの突き上げにさらされていくことになると感じたそうです。このままの日本では、この荒波に対処できない、このまま僕が経済産業省にいても、直面する課題に対応できない。そう直観し経済産業省を離れる決意をしたそうです。

・コネクターという職業
陶山さんはコネクターという職業を次に選択します。一見聞きなれない言葉ですが、その職業の裏にはこんな陶山さんの価値観がありました。

「課題というのは人が持っているもの。そして、実は、そのソリューションも人が持っている。今の時代は、そうした課題とソリューションのマッチング、つまり人と人とつなぐ、“コネクター”という存在が必要ではないか」

 人と人を繋ぐのは、人にしかできない、そして、人との出会いを通じて自分の課題を明確にし、新たな発見を通じて、自己成長を遂げる。今までの教育とまた違った文化が現代では必要になってきている気がします。既存の枠組みの中で物事を考えることに慣れ過ぎていて、成功する可能性が低い野心的な取組みにチャレンジしなかったり、異なる背景を持つ人と交流・連携しないという点を陶山さんは日本が成長していかない原因の1つだと考えています。

現状を前提に考えようとして、「”これまで”、そうだったから。」「”これまで”、そうやってきたから」というだけで思考停止し、”これまで”の暮らしが、ずっと続くかのように感じているとあっという間に浦島太郎状態になってしまいます。

技術革新が進むにつれ、今までの常識は全く通用しない時代になる可能性があるということを心に留めながら将来の選択をしていく必要があるそうです。