アメリカン航空とIBM

アメリカン航空とIBM

空港に必ずある、航空券の予約システムやフライト状況の電光掲示板。これらは実はアメリカン航空とIBMによって発明されました。

アメリカン航空に導入されたSABREという大規模コンピューター・ネットワークによる、世界初のオンライン予約システムは現在世界中で使用されています。その誕生にはすごい偶然があったそうです。

航空券自動予約システムSABRE

1960年にアメリカン航空が導入したコンピュータ予約システムSABREはIBMとアメリカン航空が6年の歳月を費やして開発した、自動予約システムです。それまで航空券の予約・発券は手動で行われていたため、1件を処理するのに時間がかかり、限界に差し掛かっていました。

1953年、IBMのセールスマンだったブレア・スミスがアメリカン航空に乗ってロサンゼルスから本社のあるニューヨークへ戻るとき、彼はファーストクラスに乗ったのですが、そのとき彼の隣にアメリカン航空の社長C・R・スミスが乗っていました。お互いの素性は全く知りませんでしたが、彼らは同姓であることから話がはずみ、彼らの仕事について語り合いました。

SABRE

アメリカ空軍のSAGEプロジェクトから生まれたアイデア

当時、IBMはアメリカ空軍のSAGEプロジェクトに参加していました。SAGEというのは、複数の大型コンピュータを使用してレーダー施設からのメッセージを集め要撃機に送るもので、侵入してきた爆撃機に対する攻撃体制をとる時間が劇的に改善されました。

SAGEシステムの考え方は、かなりの部分でアメリカン航空の予約システムに当てはまると2人は気づき、ここからSABREの開発へと繋がっていくことになります。

Sabreシステムは航空券予約だけでなく、収益管理や旅行者のデータ、レンタカー情報、搭乗員のスケジューリング、フライト計画、燃料管理、待合室の表示、空席待ち乗客リスト、価格設定などに多大な影響を及ぼし、さらにはATMからオンライン・ショッピングまで、あらゆるリアルタイム情報処理への道を切り開いていきました。そして現在では1週間に数十億ものトランザクションを処理できるGlobal Distribution System(GDS)として利用されています。